防犯カメラで音声録音されているか見分け方はある?
違法性やプライバシーについても解説

防犯カメラの中には、音声も記録できる、録音機能付ききの機種もあります。
録画映像と合わせて音声も録音できていれば、問題が起きた時の重要な証拠になりますが、会話まで録音するのは違法ではないのか?どこまで聞かれるんだろう?とプライバシーの面が気になる方もいるのではないでしょうか。
防犯カメラが音声も録音しているかの見分け方はあるのでしょうか。
「会社事務所に防犯カメラを設置することになったけど、音声録音は違法になるのかな?」
「職場やよく使う店舗で防犯カメラが設置されているけど、会話も録音されているの?」
「個人的な会話を聞かれていたら困る...これってパワハラなのでは?」
このようなお悩みをお持ちの方へ、設置されている防犯カメラが音声録音をしているかの見分け方、防犯カメラで音声も録音する場所、設置前に知っておきたいプライバシーについてをご紹介します。

防犯カメラで音声を録音するのはなぜ?主な目的
防犯カメラの中には、映像録画のみを行っているものと、音声も録音しているものがあります。さらにいえば、特定の現象を検知するAI防犯カメラも主流になりつつあります。
音声録音ができる防犯カメラを設置するのは、会話の記録をとりたい場合や、より高い防犯性を確保したい場合などがあります。
防犯カメラで音声を撮る理由
- 事件・不正が起きた時の証拠能力を上げるため
- 従業員態度・接客サービスの品質アップ
- 犯罪・ハラスメントの抑止効果
1.事件・不正が起きた時の証拠能力を上げるため

暴言や口論、クレームなどの証拠を掴みたい場合、防犯カメラの映像だけでは証拠能力が低いことがあります。
音声録音ができれば、映像だけでは伝わらない会話の内容や声のトーンを記録できるため、リスクヘッジの一つとして音声も録音するケースがあります。
防犯カメラの音声録音が証拠になるケース例
- 店舗:接客トラブル、店員の異常行動による炎上、イタズラ
- 会社の事務所内:パワハラ、職場での言い争い、内部不正
- 工場・倉庫:安全確認の省略、委託業者の器物破損など
2.従業員態度・接客サービスの品質アップ

コールセンターや店舗などでは、スタッフによってサービス品質が変わってしまう可能性がある業種では、録音したデータがスタッフの対応改善に使われるケースがあります。
また、監視カメラの存在によって勤務態度が良くなったという例もあります。
とくに、介護施設や保育園などの大切な家族を預かる場所では、スタッフによる虐待・暴言、利用者による暴言・暴力の対策として防犯カメラが活用されることがあります。
サービス品質アップのために音声データが使われるケース例
- 介護施設:スタッフの利用者に対する話し方や暴言対策など
- 病院・クリニック:予約のとり間違いトラブル
- 店舗:従業員の無駄話の防止、接客態度改善
3. 犯罪・ハラスメントの抑止効果

「録音中」と掲示することで心理的な抑止力が働き、犯罪行為を未然に防ぐ効果も期待できます。
犯罪防止効果はもちろん、職場のパワハラ・セクハラや、店舗のカスハラ対策としてトラブルの発生を防止することができます。
防犯カメラの音声録音が犯罪・不正の防止に役立つ例
- 店舗:迷惑客によるカスハラ対策
- ホテル:迷惑顧客の宿泊拒否
- 会社オフィス:パワハラ・セクハラなど暴言対策
防犯カメラの撮影範囲と音声録音ができる範囲
防犯カメラの撮影範囲や音声が録音できる範囲は、使う機器や状況によって異なるので一概にはいえません。
同じカメラを使っても、設置位置や設定により、見え方・聞こえ方は変わります。
このため、防犯カメラで音声も録音する時は、防犯カメラの撮影範囲=音声が録音できる範囲ではないということを知っておきましょう。
防犯カメラの撮影範囲とは?

防犯カメラの撮影範囲を決める要素は、主に以下のようなものがあります。
- 画角
- 使われるレンズの種類
- (赤外線カメラの夜間撮影の場合)赤外線照射距離
たとえば、広角レンズが使われた防犯カメラは、画角が広い分鮮明な映像を残すのは苦手といえます。望遠レンズの場合、画角は狭くなりますが、手元の動きなど詳細な情報が見やすくなります。
全体を広く見たいのか、一部の範囲を詳細に監視できるようにしたいのか、目的に合わせてカメラを選ぶようにしましょう。
また、カメラの画角内に被写体が収まっても、低画質なカメラだとズームをした時に画質が粗く、証拠にならないケースがあります。
防犯カメラを設置する際の画質の基準としては、200万画素以上の防犯カメラがおすすめです。
音声が録音できる範囲は?
これも使う機器や設置する場所により変わり、数m~10m前後が一般的です。
雑音の少ない場所では問題なく数m先の音声が確認できても、店舗など周りの音が入りやすい環境の場合、ピンポイントの位置をしっかり録音するにはコツが必要です。
防犯カメラの録音機能精度はどれぐらい?
録音機能付きの防犯カメラを使って、どれぐらいの範囲なら音声が確認できるか実験してみました。
映像と音声は、スマホから確認することもできます。
防犯カメラで音声を録音する2つの方法
防犯カメラで音声も録音したい時は、マイク内蔵の防犯カメラを設置する方法と、カメラと別で集音マイクを設置する方法があります。
基本的には音声を録音したい場合、マイクが内蔵された防犯カメラを取り入れるのがおすすめですが、すでにマイク無しのカメラが設置されている場合や、マイクを別付けしたほうが良い環境の場合は集音マイクを別途設置するケースもあります。
録音機能付きの防犯カメラを設置する方法

防犯カメラで音声も残したい場合の多くは、集音マイク内蔵の防犯カメラを設置します。
一つの機器を設置すれば、映像の録画と音声の録音どちらもできるので、見た目もすっきりします。
マイク内蔵の機種はネットワークカメラが多いですが、アナログHDカメラの中にも音声が録音できる機種はあります。
防犯カメラと集音マイクを別付けする方法

防犯カメラと集音マイクを別付けするケースとしては、以下のようなものがあります。
- 購入済み(もしくは設置済みの防犯カメラ)にマイクがついていない
- 防犯カメラを設置したい場所と音声を聞きたい場所が異なる
- 防犯カメラの設置位置周辺に雑音が多い
たとえば、高い天井に防犯カメラを設置した場合、広い範囲を映しやすくはなりますが、その分撮影対象とカメラ(マイク)の距離が遠くなり、はっきりとした音声が残しづらくなります。
また、カメラの近くにエアコンなど音が発生しやすい場合、音が聞き取りにくくなるのため、別で集音マイクを設置したほうが良いことがあります。
防犯カメラで音声も録音されているかの見分け方はある?
厳密にいえば、マイク内蔵の防犯カメラを使っていても、録音機能を使っていないケースもあるため、レコーダーを操作しなければ正確に防犯カメラで音声も録音しているかを見分けるのは難しいです。
ただ、音声を録音しているか見分けるためのポイントはあります。
ここでは、防犯カメラで音声が録音されているかの見分け方について解説させていただきます。
音声録音がされているか気になる時のチェックポイント
- カメラの型番から調べる
- 防犯カメラにマイクの小さな穴が空いているか見てみる
- 周囲に集音マイクがあるか確認する
見分け方のポイント1.カメラの型番で調べる

防犯カメラの型番がわかる場合は、インターネットで検索すればカメラの仕様を調べることができます。ただ、基本的に設置済みのカメラはある程度高いところに設置されていて目視での確認は難しいため、職場に防犯カメラが設置されていて、説明書などが確認できる方向けの方法です。
カメラの型番がわかる場合、カメラ製品仕様の「音声入力」という欄にマイクの仕様について記載されていることが多いです。
見分け方のポイント2.防犯カメラにマイク穴が空いているか見てみる

録音機能付ききの防犯カメラの場合、マイクが音声を聞き取るための小さなマイク穴が空いています。
目立たない位置にあるのでわかりづらくはありますが、これも基準の一つです。
見分け方のポイント3.周囲に集音マイクがあるか確認する

防犯カメラと集音マイクを別で設置している場合、集音マイクが設置されているかが見分けるポイントになります。
集音マイクは天井や壁などに設置されていることが多いです。
防犯カメラで音声を録音するのは違法じゃない?
結論からいえば、防犯カメラで音声を録音することは違法ではありません。
現場の音声も記録できることで、より現場の再現性が上がり、映像だけではわからない情報が確認できるようになります。
ただし、防犯カメラを設置する際は、映る人のプライバシーを侵害しないようにすることが必要です。音声を録音する場合、取得できる情報量が増え、万が一カメラの映像流出などのトラブルが起きた時の深刻性が高くなります。
防犯カメラの音声を録音すること自体は違法ではありませんが、不必要なまでに情報を取得するのはおすすめできません。
たとえば、会社の休憩室で音声を録音すると従業員が自由に過ごすことができず、ストレスになる可能性があります。
設置する目的にあったカメラシステムを導入することで、トラブルなく防犯カメラを運用することができます。
防犯カメラを設置する際に注意するプライバシー・個人情報保護法
個人情報の定義とは、氏名や住所、本人の顔など、個人を特定できるもの、または組み合わせると個人を特定できるものです。
防犯カメラを設置することで、少なからず個人情報を得ることになりますが、これに関しては違法になりません。
ただし、個人の家の中が映るような設置をしたり、防犯カメラから得た他人の個人情報を第三者に話したりすると違法になる可能性があります。
やってはいけない設置・管理の仕方
- トイレの中や女子更衣室の中など、極めてプライベートな空間
- 他人の敷地が大きく映るような設置
- 録画・録音していることを一切告知しない(掲示がない)
- 映像・音声データを私的な目的で使う
- 映像閲覧のパスワードをずっと変えずに放置する
「防犯カメラ作動中」のステッカーを使ったり、映像の開示依頼があった場合にどのような対応をするのかルールを決めておくなど、カメラを設置する時点で検討しておくと、円滑に防犯カメラを運用することができます。
トリニティーの音声録音機能付きき防犯カメラ
トリニティーは防犯カメラの設置業者でもあり、防犯カメラのメーカーでもあります。
録音機能付ききの防犯カメラからAI搭載モデルまで、幅広い製品をお取り扱いしています。

TR-IP8510
- 500万画素のバレット型ネットワークカメラ
- 夜間対応の赤外線照射機能付き
- マイク搭載で録音機能付き

TR-IP9510
- 500万画素のドーム型ネットワークカメラ
- 夜間対応の赤外線照射機能付き
- マイク搭載で録音機能付き

TR-IP8520-AIS
- 400万画素のバレット型ネットワークカメラ
- 夜間もカラー撮影対応のAIスターライトカメラ
- マイク搭載で録音機能付き
防犯カメラの音声録音についてよくある質問
- 防犯カメラで音声も録音されているか見分け方はありますか?
- 明確な見分け方はありませんが、防犯カメラにマイク穴があるか、周囲に集音マイクが設置されている場合は録音されている可能性があります。
- 防犯カメラの音声データは何に使われますか?
- 事件があった場合の証拠材料の一つになったり、ハラスメントの証明にもなります。
- 録音機能付きの防犯カメラはどんなところで設置されていますか?
- 店舗のレジ周りや企業・クリニックの受付ではカスハラ対策や予約ミスの防止で設置されていることがあります。
その他、保育園や介護施設での暴言・暴力対策で設置されていることもあります。
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このページでは、録音機能付きの防犯カメラの見分け方や、音声を録音する目的、違法性について解説させていただきました。
防犯カメラの音声録音機能には違法性はありませんが、防犯カメラを設置する以上、プライバシーへの配慮は必須となります。
そして、プライバシーについては、設置場所や画角、設置の周知、運用ルールの策定を行うことで解決することができます。
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